本文へ移動

臨床工学部門

臨床工学部門

当院は臨床工学技士12名で業務を行っています。
業務は各部門に分かれ、それぞれの担当者がチーム医療の一員として責任を持って行っています。
夜間や休日はON-CALL(待機)体制をとっており、緊急手術や血液浄化、医療機器などのトラブルに対応しています。
 
業務内容は以下の通りです。
 

当院の取得資格実績(2022年9月時点)

取得資格 取得人数
第2種ME技術実力検定
12
第1種ME技術実力検定
1
不整脈治療専門臨床工学技士
3
体外循環技術認定士 6
透析技術認定士1
呼吸療法認定士2
心血管インターベンション技師1
認定臨床実習指導者2
認定医療機器管理臨床工学技士1
日本DMAT隊員1
特定高圧ガス取り扱い責任者1
血液浄化専門臨床工学技士1
手術関連専門臨床工学技士1

1 ME機器管理業務

 病院内では人工呼吸器や輸液ポンプといった様々な種類の医療機器が使用されています。その医療機器を患者さんに適正かつ安全に使用できるよう、点検・整備を行い、万が一機器の修理が必要となった場合は診療に支障がないよう速やかな対応を行っております。

 また、医療機器を使用する医療スタッフに対して、より安全に医療機器を使用してもらうよう安全教育・講習会などを実施しています。

2 血液浄化業務

 当院は透析装置が23台(透析センター22台、ICU1台)、病棟などで透析のできる血液浄化装置が3台あり、血液透析療法、血液透析濾過療法、血漿交換療法、顆粒球吸着療法、腹水濾過濃縮再静注法を行っています。
 透析センター業務は透析液の濃度測定から始まり、治療の準備、穿刺から治療の開始、治療の終了といった透析治療全般から、透析機器の保守点検などを行っています。
 また、ICU・CCUでの持続透析や急性血液浄化などの特殊血液浄化の治療にも関わり、時間外や休日などの緊急時にも対応しています。

3 手術室業務

 手術室では、様々な診療科が手術を行っており、使用する医療機器も多種多様です。安全に手術を行うために、毎日機器の点検を行っています。トラブル発生時には迅速に対応が出来るよう現在3名で担当しています。また、機器の効率的な運用のために医師や看護師と相談しながら手術内容に合わせて使用機器の選定を行っています。手術立ち合い業務も行っており、ナビゲーション装置やレーザー装置などの操作を行っています。
主な業務内容は以下の通りです。
 
◆点検業務
 麻酔器、生体情報モニタ、気腹装置、手術映像録画システム、無影灯、鏡視下手術用鉗子類、電気メス、手術台、血液ガス分析装置

◆手術室関連医療機器の運用業務
◆各種機器に対するトラブル対応
◆手術室ラウンド
◆手術中の機器操作及び立会い
  結石破砕術(レーザーによる)、ラジオ波焼灼術、下肢静脈瘤レーザー焼灼術、内シャント作成術、ナビゲーションシステム使用時、CO2レーザー使用時、自己血回収装置使用時

4 人工心肺業務

 心臓または大血管手術の際に心臓や肺に代わる働きをする人工心肺装置の操作・管理をします。松江赤十字病院には6名の体外循環技術認定士がいて、チーム医療の一員として安全で質の高い技術提供を行っています。また、重症心不全や重症肺炎の患者さんには補助循環装置(ECMOやIABP)の操作・管理をしています。他にもハートチームの一員として経カテーテル的大動脈弁移植術(TAVI)にも立会い、ペーシング操作や緊急時の対応を行っています。

5 不整脈関連業務・心臓カテーテル検査業務

デバイス業務

   ペースメーカや植込み型除細動器(ICD)などの植込み手術に立ち会い、医師の指示のもと専用装置を使用して機器の動作設定などを行っています。
 また、週に1度のペースメーカ外来や遠隔モニタリングでペースメーカやICDの機能チェック(電池の消耗具合や機器の動作状況の確認)を行っています。
 ペースメーカ機器は電気メス等の影響を受けると正常に機能しない場合があります。ペースメーカ機器が植込まれた患者さんが手術を受けられる時には手術に立会い、ペースメーカに異常がないかチェックを行っています。
 近年ではMRIが撮像可能なペースメーカも登場し、撮像時には医師とともに立会ってチェックを行っています。

心臓電気生理検査・カテーテルアブレーション業務

 心臓電気生理検査(EPS)は、電極カテーテルにより心臓内の電位を測定し、不整脈の確定診断を行う検査です。EPSによって不整脈が確認されればペースメーカやICDといった心臓電気的デバイスの植込みや不整脈の原因となる心臓内の電気的回路を焼灼するカテーテルアブレーション(ABL)という治療を行います。
私たち臨床工学技士は、医師の指示のもと不整脈解析装置(LABOシステム)や三次元マッピングシステム、電気回路焼灼に使用する高周波装置等の専用機器の操作を行っています。
 

心臓カテーテル検査業務

 心臓カテーテル検査は、腕や足の付け根からカテーテルと呼ばれる細い管を心臓に運び、X線装置を使用し造影剤にて血管(主に冠動脈)の撮影を行います。血管に狭くなった部分が見つかった際には、専用のバルーン(風船)やステント(金網)を使用して狭くなった血管に対して治療(冠動脈インターベンション)を行います。
 私たち臨床工学技士は、患者さんの状態をモニタリングする装置(ポリグラフ)や治療に必要な画像診断装置(IVUS・OCT)を駆使し、チームの一員として治療のサポートを行っています。
 

6 末梢血幹細胞採取

 白血病や多発性骨髄腫といった血液難病の患者さんの末梢血中の幹細胞を採取し、自家移植します。骨髄バンクドナーからの幹細胞を採取する時もあります。その幹細胞を採取する時に使用する血液成分分離装置の操作を行っています。
 

7 院内教育

  新入職員や医療機器(輸液・シリンジポンプ、人工呼吸器、生体情報モニタ、血液浄化装置、麻酔器など)取り扱い使用者に対して勉強会や講習会を定期的に行っています。

8 その他

『公益財団法人日本財団 新型コロナウイルス感染症対策整備支援事業』により整備

新生児人工呼吸器
『公益財団法人JKA 競輪公益資金補助事業により整備』
TOPへ戻る